ブルックスブラザーズの新たなブランドブラック フリース

ブルックスブラザーズはジョン・F・ケネディ米大統領をはじめ、歴代の米大統領に愛されたアメリカントラッドを代表するブランドでありあのリンカーン大統領は撃たれた瞬間も「ブルックス ブラザーズ」のコートに身にまとい、ルーズベルト米大統領がヤルタ会談で着込んだケープも「ブルックスブラザーズ」でした。日本でも 安倍晋三・前首相など政財界のリーダー層にファンが多いブランドです。

ボタンダウンはブルックス ブラザーズから生まれたといわれています。その「ブルックスブラザーズ」が1818年の創業以来、初めて外部デザイナートム・ブラウン(Thom Browne)氏を起用し新たなブランド「ブラックフリース」(Black Fleece)が誕生しました。トム・ブラウン(Thom Browne)氏は世界的なアメリカントラッド復活の立て役者として評価の高いデザイナー です。

ブラウン氏は1965年生まれ、2006年に米国ファッションデザイナー協議会(CFDA)の最優秀メンズウエアデザイナー賞に輝き、当代最高の 紳士服の作り手としての評価を確立した現代ファッション界のキーパーソンとして名門「グッチ」を立て直したトム・フォード氏と並べて、「ダブル・トム」と称されます。


ブラック フリース

「ブラック フリース」はすべてがクロップト丈ではありませんが、いくらか短めの丈もあり折り返しの幅を厚めに取ったパンツ裾にも「ブルックスブラザーズ」の正統派トラッドを尊重しながらブラウン氏の才気が光ります。ヒツジにリボンを巻いたジャケットは「ブルックスブラザーズ」伝統のロゴマークをいくつもあしらいブランドの重みを忍ばせながら軽やかな仕上がりで老舗ブランドへのリスペクトを表した逸品です。 生地には伝統的なツイードやヘリンボーン、カシミアなどを用い、クラシックな風合いを醸し出し襟にはベルベットを配して高級感が際立つジャケットです。

ブラウン氏の代名詞とも言えるディテール(細部)へのこだわりは「ブラック フリース」でも充分に生かされており、グログラン(横うねのある平織りの織物)やハンドステッチ、くるみボタン、刺繍、ファートリムなど、お得意の技法・素材が取り入れられています。

細身のフォルムに、自然と背筋が伸びるような品格がありスーツやジャケット襟も細めでタイトなシルエットは新鮮です。「ブラックフリース」の目印的モチーフとして 背中の上端にフックに引っ掛けるのに使う小さい輪(ロッカーループ)が外側に付いています。スーツやジャケットはもちろん、ベストや靴のかかとにまで付いています。本来ならば隠しておく部分をわざと外に出してみせる遊び心が面白いですね。

価格はメンズのスーツが約40万円、ジャケットが約30万円と、オーダーメードを除けば、「ブルックス ブラザーズ」では最も高額ですが、最高のデザイナーの紳士服としてふさわしい値段といえます。

ウィメンズの飛び抜けて大きい横長クラッチバッグなど小物や皮革製品も非常にウイットの利いたアイテムが揃っています。パーツはすべてスターリングシルバーを使いチェーンで斜め掛けにもできる大人の遊び心を刺激するオーバーサイズの造りです。

2004年にオープンした「ブルックス ブラザーズ」銀座本店は国内最大規模のフラッグシップ・ショップです。地上2階、地下1階のゆったりした造りで、「ブルックスブラザーズ」としては日本で初めて本格的なオーダーサロンを設けています。優雅な気分を味わいな がらショッピングやオーダーを楽染む事ができます。アメリカントラッドの粋を知る「ブルックスブラザーズ」で本当に体型に合う1着を、仕立ててみてはいかがでしょう。